IT業界地図とSIerマップを解説【業界研究にお役立て下さい】

IT業界(SIer) 転職

IT業界に興味のある人
「IT業界に興味があります。特にSIerは事業規模が大きいので就職先として有力候補だと思っています。でもいろんな企業があって、IT業界って範囲が広すぎて整理がつきません。そこで、判りやすい業界地図を見たいです。地図を見ながら、IT業界全体と個別企業それぞれの立ち位置を確認したいです。また、SIerってどんな事業を行なっている会社のことを言うのでしょうか?」

こんな悩みを解決します。

【無料】IT業界/SIer業界地図を公開します

この記事では、SI業界を中心としたIT業界についての大小2つの業界地図を公開し、業界とそのプレイヤーの立ち位置について解説します。

本記事の内容

  • SIerとは
  • 地図1:IT業界地図とその代表的企業…大きな地図
  • 地図2:SI業界地図とその代表的企業…小さな地図
  • おすすめのSIer紹介 & もうひとつの地図

この記事を書いている私は、SIer歴12年、年収1,000万円ちょっとのアプリケーションエンジニアです。

私が新卒で就職活動した時、IT業界は広くて仕事内容もわかりにくく、どの企業を志願したらいいか、とても悩みました。

そうした若い頃の体験や、IT業界での勤務経験も踏まえ、IT業界やSI業界に興味のある方の助力となればと思い、本記事を書きました。

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SIerとは

SIerとは

SIerとは、顧客企業の要望するシステムの構築やその運用を受託するビジネス(SI/システムインテグレーション)を行う、個別企業の事です。SIerは和製英語で、海外ではシステムインテグレータ(System Integrator)と言わなければ意味が通りません。

SIerの職種と仕事内容

SIerで働く人の職種と仕事内容については、以下の記事をご覧ください。

IT業界におけるSIerの立ち位置

SIのほか、パッケージソフトの販売やアウトソーシングなどの関連事業は総称として情報サービス産業と呼ばれています。SIerは、この情報サービス産業の中心的存在です。

IT業界におけるSIerの立ち位置(イメージ)

IT業界    情報サービス業    SI業界     SIer(個別企業)

SIerの将来性

SIerの将来性を見極めるためには、前述の「顧客企業の要望するシステムの構築・運用」と言うニーズが今後も継続するのか?というのがポイントです。結論からいうと、継続します。

確かにGAFA(Google,Apple,Facebook,Amazon)のうち3社はWEB系ですから、googleをはじめとするWEB系企業の方がSIerとは比較にならない程伸び代が大きいというのが近年における歴史的な事実です。しかしGAFAに就職するのならば良いのですが、中小のWEB系企業はGAFAに飲み込まれ続けており、GAFAのサービスが拡充するたび、周辺事業を行なっているWEB系企業は経営が成り立たなくなってしまいます。

一方で、私の務めるSIerでは毎年開発規模が過去最高を更新しています。もちろん今後、短期的には銀行などの大規模システムの構築案件が落ち着いて需要も減る局面はあると思います。しかし、システム構築の需要は時代とともに変化しながら継続するため、かつて数十年に渡って変化し続けてきた大手を中心としたSIerは環境の変化にはとても強く、十分な将来性があります。

SIerを中心としたIT業界の将来性については、以下の記事をご覧ください。

地図1:IT業界地図とその代表的企業

1つ目はIT業界地図です。以下の図に基づいて解説していきます。

地図1:IT業界地図

  • IT業界では、SIerを含む(5)情報サービス業の他、(1)コンサルティング業・(2)ハードウェア業・(3)通信ネットワーク業・(4)ネット関連業に属するプレイヤーが競合・協業してビジネスを展開する構図になっています。

業界地図

IT業界地図もくじ

  • 1.IT業界におけるコンサルティング業の役割と代表的企業
  • 2.ハードウェア業の役割と代表的企業
  • 3.通信ネットワーク業の役割と代表的企業
  • 4.ネット関連業の役割と代表的企業
  • 5.情報サービス業の役割と代表的企業

1.IT業界におけるコンサルティング業の役割と代表的企業

極端な例ですが、もしあなたがそれほどITに詳しくない会社経営者で、システム構築を頼むならどちらの人物でしょうか?

  • ①社会人としての広い知見はあまり無いが、ITには詳しく、最新技術にも精通したコテコテの技術者
  • ②会社経営の基本的な知識を持ち社会人としての教養のあるITコンサルタント

おそらく①の人では経営者と会話もままならないため、②の人とどのようなシステムを作れば良いか話し合いたいと思うでしょう。実際のシステム開発になれば①の人が大活躍するでしょうが、まずシステム構築の最初の段階で何を作るかを考える上では②の人が必要です。

IT業界におけるコンサルティング業とは、上記の例の②の人の仕事内容に相当します。会社経営を理解したコンサルタントが、IT戦略の策定やその支援を行います。

IT業界におけるコンサルティング業の役割と代表的企業

IT業界におけるコンサルティング業の主な役割は、ITで「何を作るか」を企業に助言することです。

ただし、企業がコンサルタントに期待する課題解決はIT戦略だけではなく、多岐に渡ります。クライアントである経営者から見れば、ITは経営課題を解決する手段の一つに過ぎません。

ですからコンサルタントは、IT以外の方法で企業が目標達成するための手段を提案することもあります。また、ITで「何を作るか」を助言するだけに止まらず、実際の構築(SI)まで請け負うこともあります。

どんな事業をしている?

企業の参謀として、経営戦略に直結するIT戦略の策定を支援する

例えば、
・海外ハイテク企業の買収に関するアドバイスを行う
・会計業務見直し(効率化・迅速化・会計精緻化)のために必要なシステムの導入提案、
導入後の業務マニュアルの準備を行う

代表的な企業

カッコ内はVOKERSより個別企業の評価を抜粋(最大5.00点)
マッキンゼー・アンド・カンパニー(4.55)
ボストン コンサルティング グループ(4.48)
アクセンチュア(4.13)
PwCコンサルティング(3.62)

2.ハードウェア業の役割と代表的企業

ハードウェア業の役割と代表的企業

SIに欠かせないサーバやストレージなどのハードウェアを製造するメーカーです。 この業界もSI業界との親和性が高く、ハードウェア業を手がける多くの企業がSI業界にも進出しています。一方、Appleのように製品の販売とその関連サービスに特化し、SI事業に参画しない特色のある企業もあります。

どんな事業をしている?

ハードウェアの製造を主力事業としている

例えば、
・家庭向け、エンジニア向け、デザイナー向け、法人向けなど様々な用途で用いられるコンピュータの製造
・スーパーコンピュータの開発

代表的な企業

Apple(3.83)
ヒューレット・パッカード(3.40)
富士通(3.08)
NEC(3.15)

3.通信ネットワーク業の役割と代表的企業

通信ネットワーク業の役割と代表的企業

インターネットや法人向けの専用線、家庭用のプロバイダなどの事業を行う会社です。ネットワークはシステム構築に欠かせない要素ですから、こちらもSI業界との関連が深い業界です。

どんな事業をしている?

個人または法人に対してネットワークインフラを提供するすることを主力事業としている

例えば、
・アマゾンや楽天などのECサイトがお客様からのネットからのアクセスを受け付けるために使うネットワークを構築する
・個人のスマートフォン向けにインターネットを提供する

代表的な企業

NTTドコモ(3.39)
ソフトバンク(3.52)
KDDI(3.31)
Coldテクノロジーサービス(2.82)

4.ネット関連業の役割と代表的企業

インターネットを通じて、各社が全く異なる事業を展開しているのが特徴です。

ネット関連業の役割と代表的企業
googleやAmazon、Facebookなどの世界的企業もネット関連企業です。

IT業界に一般的な多重下請け構造がないため、中小規模の会社でも独自のビジネスを展開できることから、社員にとっては働きやすい企業が多いです。

しかしそれは大企業からの積極的な支援を受けられないというデメリットもあり、トップ企業を除くと給与水準は一般に低い傾向があります。

どんな事業をしている?

ネットを主力とした独自のビジネスを展開する

例えば、
・ネット証券
・ECサイト
・ネット広告

代表的な企業

楽天(3.58)
GMOインターネット(2.88)
サイバーエージェント(3.95)
メルカリ(3.90)

5.情報サービス業の役割と代表的企業

SI事業やソフトウェア開発を主力事業としている企業のことです。

情報サービス業の役割と代表的企業

一般企業向けにシステムを構築したり、既存システムの保守を行う企業のことです。また、システムが使うソフトウェアを開発する企業も情報サービス業に含まれます。

ハードウェアやネットワークの調達から、OSや基本的なソフトウェアの導入、個別システム固有のアプリケーション開発と、業務は多岐に渡ります。

どんな事業をしている?

企業システムのことは何でもお任せ

例えば、
・銀行で振込み手続きをした時、銀行間で決済業務を行うためのシステムの構築
・自動車の製造管理や品質管理を行うシステムの構築

代表的な企業

NTTデータ(3.72)
日本IBM(3.69)
SAP(3.70)
ワークス・アプリケーションズ(3.51)

SI業界地図の概念イメージ

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それでは、本題に戻ります。

地図2:SI業界地図とその代表的企業

以下のSI業界地図は今回作成したものです。各企業の成り立ちと強みによって①〜④の4つに分類しました。

地図2:SI業界地図

SI業界地図とその代表的企業(企業の軸)
 
SI業界地図とその代表的企業(図本体)

SI業界地図もくじ

  • ①コンサル系SIer
  • ②メーカー系SIer
  • ③ユーザー系SIer
  • ④独立系SIer

①コンサル系SIer

コンサル系SIerとは、主に企業経営の支援に携わってきたコンサルティングファームがSI事業に参画したケース。開発や保守といったSI業務全般を請け負うのではなく、IT戦略や構築したいシステムの要件定義支援といった、上流工程のみを請け負うのが一般的です。ただし企業によっては、システム開発まで行うケースもあります。

ユーザ企業のプロジェクトマネージャや経営層にアプローチし、顧客目線でプロジェクトに参画するのが特徴です。

社員は主にどんな仕事をしている?

システムコンサルタントがシステム構築の初期段階でプロジェクトに参画し、顧客企業のプロジェクト立ち上げを支援します。プロジェクトの最も難しい所を支援することで、単価の高い仕事を請け負います。

代表的な企業

アクセンチュア(4.13)
アビームコンサルティング(3.91)
ベイカレントコンサルティング(3.55)

②メーカー系SIer

メーカー系SIerとは、富士通やNECなどのIT製品メーカーがSI事業を展開しているケースのことです。

企業にとっては、SI事業を通じて自社製品を販売する事で、相乗的に利益を拡大することができるため、法人部門のあるITメーカーはSI事業に参画するケースが非常に多いのです。

社員は主にどんな仕事をしている?

システム構築を通じて顧客企業にサーバやソフトウェアなどの自社IT製品も販売することで、システム構築・製品販売のダブルで売り上げをあげる。

代表的な企業

富士通(3.08)
NEC(3.15)
ヒューレット・パッカード(3.40)

③ユーザー系SIer

ユーザ系SIerとは、金融機関や製造業、商社など直接ITビジネスを行なっていない企業がSI事業に参画したケースのことを言います。

大手企業なら、現代ではシステムを導入しない会社はありません。こうした大手企業は、最初は富士通やNECのようなIT専業の会社にお願いして丸ごとシステムを作ってもらっていました。

しかしシステムの導入を繰り返すうちに、導入の経験が社内に蓄積してきます。そこで「システム子会社」を作り、そこでシステムを作るようになります。

システム子会社は富士通やNECほど技術は無いのですが、作りたいシステムのイメージを整理して富士通やNECをコンペにかけたり、自分達でできるものは委託せず内製化します。自社のシステムやその業界で使われるシステムの仕組みについては富士通やNECよりも詳しくなりますから、そうした業務知識やシステム導入経験をパッケージ化して親会社以外の他社にも販売するようになります。

これがユーザ系SIerです。顧客企業にとっては身内のようなものですから、最も扱いやすいSIerと言えます。大手企業ならばシステム子会社を持っているのが一般的で、非常に多くの会社が存在するのもユーザ系SIerの特徴です。

社員は主にどんな仕事をしている?

親会社へのシステム導入経験を活かして、親会社や親会社の同業他社向けにシステム構築や保守業務を行います。安定した企業が多く福利厚生も含めた労働環境は整っていますが、仕事の進め方や企業文化は親会社の影響を受けるため、各社で特色が異なります。

代表的な企業

伊藤忠テクノソリューションズ(3.45)
新日鉄住金ソリューションズ(3.88)
電通国際情報サービス(4.07)

④独立系SIer

独立系SIerとは、メーカー系SIerのようなITメーカーではなく、ユーザ系SIerのように親会社があるわけでもなく独立してSI事業を展開する企業のことです。いずれも、独自の強みを活かしてたくましく生き残ってきた企業ばかりです。

社員は主にどんな仕事をしている?

親会社からの支援が受けられないため、一般に給与水準は低い傾向があります。客先常駐など派遣体質の企業が多いので各個別企業の労働環境には注意が必要で、経営の安定性にも課題が生じます。

こうした課題を克服して成長し続けてきた日本ユニシスやオービックなどは優良企業です。

代表的な企業

日本ユニシス(3.29)
オービック(3.66)
富士ソフト(2.82)

おすすめのSIerはどこ?

数あるSIerの中でも私がおすすめするのは、一人当たりの売り上げが高く、継続可能なビジネスモデルを持った安定したお金持ち企業です。

IT業界と言えば、かつては労働時間が長く、サービス残業も多かったのですが、今日ではどの企業でもコンプライアンスの遵守が社内のリスク管理の最重要テーマとなりました。サービス残業や年休の未取得といった問題は大手のお金持ち企業ほど真摯に対応しています。社員だけではなく、関連会社や下請け企業の社員にも配慮するほどです。

このようにしっかりとしたリスク管理ができ、将来のために社員に投資ができ、給料も良いお金持ち企業を以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

もうひとつの地図:SIer業界ピラミッド

プロジェクト単位で各企業の役割を図示するとピラミッド型になり、各企業の業界内の業務内容が見えてきます。
SIer業界のピラミッド

この図もSIer業界の切り方を変えた地図とも言えるでしょう。詳しくは、こちらの記事をお読みいただければと思います。