IT人売り状態から抜け出すためにやるべき3STEP【派遣・常駐】

IT業界(SIer) 仕事術

客先常駐で働いている社会人
「いくらお客様のニーズに答えるとはいえ、客先常駐するのは肩身が狭いなあ。仕事だけでなく食事やエレベータまで気を遣うし、給料も安くて頑張った分だけ自社から正当に評価してもらえない気がする。この先どうしたらいいんでしょう。」

こんな悩みを解決します。

長期に渡って客先常駐で働くのは様々な問題が生じるためおススメできません。

客先と自分の給料に格差がある場合は特にそうで、まるで二級市民のような感覚で働くことになってしまいます。

これを解決するためには、適切な戦略に従って転職活動を進めるべきです。

労働環境の改善と年収アップ、キャリアアップを同時に実現する戦略について解説します。

本記事の内容

  • IT業界で人売り状態から抜け出せた人とそうでない人の違い【経験談】
  • IT人売り状態から抜け出すためにやるべき3STEP【期間は2年】

この記事を書いている私は社会人歴12年、年収1,000万円ちょっとのエンジニアです。

これまでIT業界でエンジニアとして働き、様々な人と仕事をしてきました。その中でも客先常駐で働いている方々はとても苦労されているように思います。

しかし客先常駐の方々も、長い目で見れば人それぞれです。勇気を出して行動し続けた人は良い環境に移って、良い給料で働いています。

一方で技術力があってもずっと環境を改善できずに苦労されている方もいらっしゃいます。この違いは努力の方向性の違いです。

私の知る客先常駐で苦労した方々の経歴に基づいて、私が追体験した事を記事にしました。派遣労働や客先常駐のために自分はIT人売り状態なんじゃないかと悩んできる方のお役に少しでも立てればと思います。

IT業界で人売り状態から抜け出せた人とそうでない人の違い

IT業界で人売り状態から抜け出してキャリアアップできた人とできない人の違い【経験談】

IT人売り状態から抜け出したAさん(31歳男性)の例

工学部出身のAさんは技術に強いエンジニア。一方、良好な人間関係を構築するのは苦手で、客先や自社からの評価は決して高いものではありませんでした。

そんなAさんですが、客先で担当システムのバッチ処理をマスターし、狭い分野でもナンバー1の人材に。その経験が転職活動で評価され、客先常駐から脱却し、年収アップも達成しました。そのプロセスを見ていきます。

客先で特定の業務をマスターし、ナンバー1の実績を作ってキャリアアップ

Aさんの常駐する客先では人手不足が深刻で、重要システムのインフラJOBの構築・保守を担当する適任者がいませんでした。それでAさんに白羽の矢が立ったのです。

Aさんは技術力があり論理的に物事を考える力があるため、見事に5年に渡ってその役割を果たすことができました。

客先において「XシステムのインフラJOBについては彼に聞け」、と言われる存在となり、特定分野でナンバー1になりました。

そしてAさん最後の活躍の場となったのは、Xシステムの更改でインフラJOBを作り直したときです。見事に廃止システムの殿を務め上げ、客先にも転職先にも責任感の強さと信頼を得たうえで転職。

こうしてAさんはインフラエンジニアとして年収アップと自社勤務という環境を得る事に成功したのです。

ごく限られた狭い分野でもナンバー1になると、転職の際に自身の職歴や成果について自信を持って面接に望むことができますし、即戦力としての需要も高まりまるという事例です。

IT業界で人売り状態から抜け出したBさん(26歳女性)の例

IT業界で人売り状態から抜け出したBさん
若くていつも元気なBさんは、大学時代からダンスサークルに所属し、プライベートでは友人達と毎週末クラブ通い。楽しいことが大好きなタイプの女性です。

ITエンジニアとして新卒入社してすぐに客先常駐となりましたが、システムの事は全く理解していませんでした。

そんなBさんですが、その後2年間の常駐業務経験とコミュニケーション能力の高さから将来性を買われ、外資系コンサルティングファームへの転職に成功しました。この例について見ていきます。

若さとコミュニケーション能力を活かしてキャリアアップする

若いうちの転職は、十分な経験・実績がなくても素質を買われてキャリアアップできる可能性があります。ポイントは期間相応の経験と何よりも素質です。

Bさんは明るい性格でチームのムードメーカー的な存在。ダンスサークルは体育会気質で、メンタルの強さも武器です。

客先では保守業務を担当し、システムのパフォーマンス改善のためにWEB/APサーバのパラメータチューニングや負荷試験などを担当していました。

客先常駐を2年ほど経験した頃、客先の保守人員の削減を機に転職を決意。コミュニケーション能力の高さと若さを武器に転職活動を行い、ポテンシャル採用で外資系コンサルティング会社に入社を果たしました。

2年間客先で勤めてきた実績とポテンシャルが評価された好例です。大幅な年収アップと労働環境の改善を達成することができました。

IT人売り状態から抜け出せなかったCさん(48歳男性)の例

IT人売り状態から抜け出せなかったCさん
Cさんは客先常駐歴15年のベテランで、元チームリーダー。地道に仕事を積み重ねるタイプで、技術力と信頼感から客先からの評価は非常に高いです。

しかしながら自社からの評価が上がることはなく、チームリーダーから降格。その後も常駐を続けています。この例では長い間IT人売り状態から抜け出せない理由について見ていきます。

客先に喜ばれる人材になってもキャリアアップには繋がらないケースもある

自社にも客先にも評価される人材になるのがキャリアアップの秘訣です。

自社の評価が低く、客先だけに喜ばれる場合は都合よく使われている可能性がありますので要注意です。

Cさんは技術力の高いベテランITエンジニア。Yシステムの仕様調査や開発環境のトラブル対応はいつもCさんに助けて欲しいとお呼びがかかります。またメンバー3名を抱えるリーダでもありました。

Cさんの会社は、当時チームリーダーのCさんと客先に対して、もっと人を多く派遣することで売上げを増やすように営業を通じて働きかけました。しかし技術者気質のCさんはマネジメントや営業が苦手で、自社の期待に答えることができませんでした。

技術力で仕事をこなしてきたCさんにとっては、客先に技術力を売ることができても、自社のビジネスに貢献することは非常にハードルの高い事でした。

その結果、Cさんの評価は自社で上がることはなく、その後リーダーから降格。客先では変わりばえのしない作業ばかりで、ベテランのCさんにとってキャリアアップに繋がりません。

それでもCさんは信頼と技術力があり、今後も客先からの評価が下がることはないでしょうが、成長する機会もないまま日々の業務をこなす毎日です。

Cさんは野心的なタイプではないので本人の望んだ働き方かもしれませんが、ちょっと勿体ないですね。

IT業界で人売り状態から待遇改善して年収アップも果たすために必要な3STEP【期間は2年】

IT業界で人売り状態から待遇改善して年収アップも果たすために必要な3STEP【期間は2年】

STEP1:客先の業務や仕事の進め方を頭に叩き込む

まずは転職先に「売れるもの」を作ろう

IT人売り状態からキャリアアップするために今日からやるべきことは、転職先に「売るもの」を作ることです。

どうやって作るかというと、今やっている業務経験を売り物にするのです。そうすれば、自分自身を「即戦力」として売り込むことができます。

転職先に売れるものを挙げてみます

  • 客先の業務を理解している
    →その業務分野の即戦力として売れる
  • 客先の仕事の進め方を理解している
    →こ自律して仕事を進められるため、即戦力として売れる

即戦力は学歴よりも重視されるため、たとえその会社の社員よりも学歴などの面で劣っていても採用される可能性が高まります。

他にもBさんのようにムードメーカーだったり若いという武器を売る手もありますが、これらは業務で身に付くスキルではなくどうしようもありません。

今の仕事の質を高めて転職先に売れるようにする事に専念しましょう。

例えば今の職場で、詳細設計書を作成してコーディングする仕事を任されたとします。単に作業をするだけではなく、その前提となる外部設計書や内部設計書を意識的にしっかりと読み込むことが重要です。

もし他の案件の外部設計書や内部設計書も参考にできる環境ならば、関連する資料を読み込んでシステムやプロジェクト全体の理解を深めましょう。

また、幾つか外部設計書や内部設計書を読んでいくと、品質の高い資料や低い資料の見分けがつくようになります。

お手本になる資料を参考に、「自分が外部設計書や内部設計書を書くとしたらどう書くか」も考えてみましょう。

客先の業務や仕事の進め方を頭に叩き込む

転職してIT人売りから脱却すると、今度は自分が客先の立場になりますから将来外部設計書や内部設計書を書くことを求められます。

転職の面談ではそうした業務ができるかを評価されるため、自分が書くことをイメージながら業務を進めるようにすると、キャリアアップに繋がります。

STEP2:なるべく多くの人と関わり、バランス良く仕事をする

なるべく多くの人と関わり、バランス良く仕事をする
ITエンジニアにとって技術力や業務理解よりも大切かもしれない、コミュニケーション能力。会話の機会を増やしてスキルアップしておきましょう。

Cさんの例で、自社と客先の両方に評価されることが大切だと述べました。これは客先に転職した後でも同じことでして、今度は自社とシステムの発注元両方に評価されることを目指す必要があります。

つまりは仕事で関わる全ての人としっかりとコミュニケーションをとって、期待に応えていくことが大切なのです。

STEP3:これまでの経験が活かせて自社で働けて年収アップできる会社に転職する

これまでの経験が活かせて自社で働けて年収アップできる会社に転職する
STEP1、STEP2で転職の準備ができたらいよいよ転職活動を開始します。転職の目的は明確に。

IT人売りからの脱却が目的ですから、自社で働ける会社に転職したいという志望動機に基づいて転職活動を行いましょう。

多くの場合、STEP1とSTEP2を意識して2年仕事を続ければ、年収アップも達成できてしまうと思います。それでも労働条件はしっかりと確認しましょう。

今回は以上です。客先常駐や派遣労働で待遇が悪く悩んでいる方にとって、少しでも手助けできれば幸いです。

また労働環境が悪くて胃が痛くなってしまったり、どうやってIT人売りからの脱却に向けて2年間もどうやって努力すればいいのかとお悩みの方はこちらの記事も参考にしてください。

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