【転職の話】WEB系からSIerへ転職すると年収が100万円上がるワケ
SIer社員の方がWeb系企業に務めるよりも平均年収が100万円以上高いということをご存知ですか?
本記事ではその理由を解説し、SIerに転職するメリットについて解説します。
この記事を書いている私は、SIer歴13年、年収1,000万円ちょっとのアプリケーションエンジニアです。
13年もいると様々な会社の方とお付き合いがあり、業界全体がわかるようになりましたが、20代・30代ではなかなか難しいことだと思っています。
私自身のIT業界での勤務経験を踏まえ、SI業界に転職を検討している方の参考になればと思い、本記事を書きました。
本記事の内容
- WEB系企業からSIerに転職すると年収が上がる理由
- IT業界内で転職すべき将来性の高い企業とは?
順に解説します。
WEB系企業からSIerに転職すると年収が上がる理由
SIerとWEB企業の違いに注目して、SIerの年収がWEB系企業よりも年収が高くなる理由を解説します。
- ①SIerは、ビジネスの規模と動かすお金の大きさが違う
- ②SIerは、IT化する業務の収益性が違う
①SIerは、ビジネスの規模と動かすお金の大きさが違う
SIerはWEB系と比べて、大きなお金が動くため、人材にも費用を多くかける傾向があります。
動くお金が大きい根拠として、IT業界の売上ランキングTOP20を見ておきます。
楽天やyahooなどのWEB系企業はランクインしておらず、SIer、メーカー、通信業者ばかりです。
No. | 企業名 | 売上高 | 平均年収 |
1 | 日本電信電話(株) | 11兆7,995億8,700万円 | 905万円 |
2 | (株)日立製作所 SIer | 9兆3,686億1,400万円 | 871万円 |
3 | ソフトバンクグループ(株) | 9兆1,587億6,500万円 | 1,158万円 |
4 | ソニー(株) | 8兆5,439億8,200万円 | 1,013万円 |
5 | パナソニック(株) | 7兆9,821億6,400万円 | 768万円 |
6 | KDDI(株) | 5兆419億7,800万円 | 936万円 |
7 | (株)NTTドコモ | 4兆7,694億900万円 | 873万円 |
8 | 三菱電機(株) | 4兆4,311億9,800万円 | 792万円 |
9 | 富士通(株) SIer | 4兆983億7,900万円 | 790万円 |
10 | キヤノン(株) | 4兆800億1,500万円 | 782万円 |
11 | (株)東芝 SIer | 3兆9,475億9,600万円 | 815万円 |
12 | NEC SIer | 2兆8,444億4,700万円 | 789万円 |
13 | シャープ(株) | 2兆4,272億7,100万円 | 753万円 |
14 | (株)リクルートホールディングス WEB系企業 | 2兆1,733億8,500万円 | 958万円 |
15 | (株)NTTデータ SIer | 2兆1,171億6,700万円 | 820万円 |
16 | (株)リコー | 2兆633億6,300万円 | 805万円 |
17 | 京セラ(株) | 1兆5,770億3,900万円 | 720万円 |
18 | 凸版印刷(株) | 1兆4,527億5,100万円 | 691万円 |
19 | 大日本印刷(株) | 1兆4,122億5,100万円 | 712万円 |
20 | セイコーエプソン(株) | 1兆1,021億1,600万円 | 766万円 |
SIerは、ビジネスの規模も動かすお金の大きさもWEB系よりずっと大きいので、人件費にもお金を使う傾向があります。
②SIerは、IT化する業務の収益性が違う
SIerとWEB系企業の大きな違いは、何をつくるかです。
- SIer・・・あらゆる既存ビジネスの屋台骨となる、基幹業務を作る
既に儲かっているビジネスが顧客
- WEB系・・・ネットビジネスを作る。新規や、デジタル化した情報に特化
今後儲かるか不透明なビジネス
SIerは既に儲かっているビジネスを対象にシステムを作ったり保守したりしますから、大きなお金を生みます。したがって人件費も下手に惜しみません。
一方でWEB系の場合は新しいビジネスを作ることが多いですから、現時点では儲かっておらず、目先のお金が不足することが多いです。人件費は抑え気味にして、モチベーション重視
でエンジニアを動かす傾向が強まります。
このように、対象とする業務の収益性の違いから、SIerの年収は押し上げられる傾向があり、WEB系の年収は抑制される傾向があります。
IT業界内で転職すべき将来性の高い企業とは?
将来性が高いのはどのような企業でしょうか。
先ほどの話に戻ります
- ①SIerは、ビジネスの規模と動かすお金の大きさが違う
- ②SIerは、IT化する業務の収益性が違う
①の規模と②の業務という点に注目して、IT業界の将来を考えます。
①規模 | ②業務 | |
WEB系 | 開発規模は小さい |
○ ITでビジネスもシステムも作る
|
SIer |
○ 大規模開発
|
システムだけを作る |
将来性のある企業 |
○ 大規模開発
|
○ ITでビジネスもシステムも作る
|
では今後、「将来性のある企業」のポジションを取れるのはどのような企業でしょうか?
ケース1:勝ち組のSIer
ケース2:勝ち組のWeb系
ケース3:規模の大きなコンサルティングファーム
将来性が高いのはSIerとWEB系のいいとこ取りできる企業です
今後SIerとWEB系両者からのビジネスが融合し、垣根がなくなっていき、他の多くの企業は大きな市場が取れず、ニッチ戦略に移行していくと想像します。
ではどんな転職をすれば良いか?
- 戦略的なキャリアプランを持つ
- WEB系なら転職より起業を前提にする
- SIerならDXに本気な会社がオススメ
この続きは次回に続きます。
今回は以上です。参考になりましたら幸いです。
人気記事ITエンジニア転職サイト・転職エージェントランキング2020