KKD(勘・経験・度胸)について徹底解説【メリット/デメリットも】

仕事術 用語解説

『KKD』という用語について調べる人
「KKDって英語かと思ったら『勘』と『経験』と『度胸』の略なんですね。冗談みたいな用語ですけど、本当にまともな企業で使われているんですか?なんか曖昧だしいかにも古臭い感じがしますね。本当に役に立つんでしょうか?」

本記事ではKKDについて解説します。

実はKKDは冗談のようで、よく使われているマネジメント手法です。しかもKKDはとても奥が深い概念ですので、そのメリット・デメリットについて解説したいと思います。

KKDは業務遂行能力そのものと言っても過言ではなく、多かれ少なかれ働いている人はKKDを用いているはずです。もしKKDが全く不要な仕事があれば、それは単純作業です。

組織においては、リーダーはKKDを積極的に活用して仕事し、メンバーに対して道筋を示すべきです。

一方、メンバーがKKDに頼って仕事をしていたらそのチームは危険かもしれません。KKDがなくては仕事ができない職場は、一部の社員の力しか活用できません。 KKDに頼らずとも仕事ができるように、仕事の進め方を改善すべきです。

本記事の内容

  • その1:KKDのメリット
  • その2:KKDのデメリット
  • その3:KKD法とは

この記事を書いている私は社会人歴12年、年収1,000万円ちょっとのエンジニアです。

12年も社会人をしていると、KKDを使う機会も非常に多いです。また優秀な課長・優秀な部長・優秀な役員は、KKDのセンスが抜群に良いという傾向が顕著です。こうした私自身の体験・経験を踏まえ、KKDについて解説します。

その1:KKDのメリット

KKDのメリット

KKDを活用するメリットについて解説します。

KKDを活用すると、新しい仕事の成功率が高まる

新しい仕事を引き受けたとき、どのように仕事を進めたら良いか悩んでしまいますよね。

全く経験や勘所の無い仕事は、正しく遂行していくための拠り所が無いので、失敗する可能性が高いです。

でも自分のキャリアで全く未経験の新しい仕事をすることは少ないのではないでしょうか。多くの場合は新しいといっても、今までの経験や勘所を活かして進められるような「少しだけ新しい要素を含んだ仕事」のはずです。

ですから新しい仕事を成功させるため、無意識でもKKDに基づいてその進め方を検討し、完遂を目指してKKDで進めるのが一般的な仕事の仕方です。

KKD不要の仕事は単純作業。KKDが必要な仕事こそ付加価値が高い。

KKDなしでできる仕事ってどんなものがあると思いますか?

マニュアル通りに手を動かすとか、知識を活かして働くと言ったくらいでしょう。

言われた通りマニュアル通りの仕事は付加価値が低いですし、知識はあるけど経験は無いというのは、ペーパードライバー状態ですからなかなか成果が出ません。

マニュアル通りの仕事をしたら今度はマニュアルを作る側に、ペーパードライバーならベテランドライバーを目指す方が付加価値が高まります。

その2:KKDのデメリット

KKDのデメリット

続いてデメリットをみていきます。

誰でもKKDで仕事できるわけではない

例えば新入社員や転職者であれば、勘や経験に頼って仕事を進めるのは難しいでしょう。チームメンバーもそれぞれ経験や能力に差がありますから、誰しもがKKDを意識すれば仕事がうまく進むというような事では無いのです。

この問題に対処するには、なるべくKKDに頼らず仕事を進められるような環境を作る事です。例えばガイドラインやチェックリストなどをきちんと整備し、勘や経験といった曖昧な世界を極力避けるようにするべきです。

劇的な環境変化に対して有効なのは、KKDよりも「運」

残念ながら社会環境が激変したとき、KKDは足かせになる可能性すらあります。極端な例を言えば、経験豊富な60歳手前のベテラン営業マンが使ったこともないネットでの販売戦略の立案を任されても、うまくいかない可能性が高いです。

劇的な環境変化が生じた時には、大手よりもベンチャー企業が成功する可能性が高いです。それは大企業に蓄積されたKKDが効果を発揮せず、経験よりもチャレンジする回数を増やした方が成功率が高まります。それは経験よりも「運」に左右されるからです。

これはどうしようもありません。ですから大手企業は戦略的に事態を静観してベンチャー企業が成功するのを待ち、その企業が大きくなり過ぎないうちに買収する戦略をとることもあります。特にIT業界は変化が激しいため、近年ではGoogleやAmazon、FaceBookなどがこの戦略をとってIT系のベンチャー企業を買収しまくっています。

その3:KKD法とは

SIerでよく用いられるKKDに基づいた見積方法は、KKD法と呼ばれています。これについても解説しておきます。

KKD法は論理的かつ定量的な積算根拠を示せない場合に有効な見積方法

通常、見積には明確な根拠があり、製品費用や人件費などの原価の累積に利益を加えることで、定量的に算出されます。

しかし例えば、「1年でうちのスーパーの商品をネット販売するシステムを作ってくれ」という依頼だったらどうでしょう。具体的にどんな特徴のあるシステムで、どのくらいのお客様が利用するシステムなのか等、作るべきシステムとその条件が全くわかりません。

こうした場合に用いられるのがKKD法です。ポイントとなるざっくりとした条件をクライアントと合意し、過去事例などを参照してリスクに見合った係数をかけ、概算で見積をします。

契約は数ヶ月ごとに更新するなどリスクヘッジをしながら、曖昧な見積をいかに妥当な金額で算出するのか、KKD法での見積は見積担当者の腕の見せ所なのです。

おわりに

今回は以上です。KKDについて理解が深まりましたら幸いです。KKDは冗談でもなく、優良企業でも適材適所で広く用いられています。もちろんそれに頼らずに仕事ができないか、常に意識していく必要がありますが、特性を理解し、活用いただければと思います。続いて、こちらの記事もおすすめです。