エンジニアの目標設定は超短期間から徐々に延ばすのが良い理由と実例

目標設定が苦手なエンジニア
「目標を立てて計画的に行動するのは正直いって苦手です。世の中のエンジニアの方々は一体どんな事を目標にして仕事をしているんでしょう。5年後にはITエンジニア業界も大きく変わっているだろうし、資格を取ったとしても大して役に立つか怪しいし、私はこれから先、何をを目標にしていけばいいでしょう。目標の立て方や、具体的かつ定量的な例も見てみたいです。」
こんな悩みを解決します。
数年〜半年間の目標を立てて、それを達成するのはとても大変な事です。そこでまずは超短期間の目標を設定するのがおススメです。
特にプログラミングやテストなどの仕事で、まず手を動かすことに慣れているタイプのエンジニアには相性の良い方法です。
5分ごとに目標設定と目標達成状況のチェックを繰り返すことで数をこなすうちに、目標設定すること・達成状況をおさらいすることに慣れてきます。
慣れてきたら期間を長くするだけ。1時間の目標、午前中の目標、今日の目標といった具合で目標達成期間を延ばしていけばOKです。
本記事の内容
- エンジニアが5分後の目標設定をすべき理由
- 目標とする期間を徐々に延ばす方法
- エンジニアの目標設定の例
この記事を書いている私は社会人歴12年、年収1,000万円ちょっとのITエンジニアです。
現在の仕事内容は、5年〜10年といったシステムの中期計画やシステムのあるべき姿を論じたうえで設計を行う、トップダウン型の業務が中心です。しかし今回提案するのはボトムアップ型の目標管理手法なので、真逆ですね。
なぜこのような提案をしたかというと、ボトムアップ的な発想で「まずは手を動かす」というのは何かを新しい事を始めるときにとても大切なプロセスだと考えているからです。
今回紹介する、「まずは5分後の目標を設定する」という方法も私自身が日々実践してとても良い成果を上げている方法ですので、今回紹介しました。
目標設定に悩んでいるエンジニアの方に少しでも手助けとなりましたら幸いです。
エンジニアが5分後の目標設定をすべき理由
理由は3つです。
- 理由1:遠い将来の目標設定をすると描いた餅になってしまう
- 理由2:絵に描いた餅しないためには短期の目標を繰り返し設定して経験を積む
- 理由3:主体的に自分の行動を選択していくことに繋がり、集中力も高まる
順に解説します。
理由1:遠い将来の目標設定をすると描いた餅になってしまう
遠い将来に対して目標設定と進捗管理をするのはとても難しいことで、多くの経験を積む必要があります。
目標とは全く違う結果になってしまったり、途中で挫折して目標管理をしなくなってしまうのです。
これではどんなに素晴らしい目標を定めても、絵に描いた餅です。
私も元来、目標設定に苦手意識がありました。しかし仕事を通じて、チームでプロジェクトの目標設定と達成を繰り返すことで、自分自身も適切な目標設定ができるようになりました。
結果、苦手だと思っていた原因は、単純に経験不足だったということがわかりました。
例えば、「今から5分間で設計書内の画面遷移図をドラフト版として書き上げる」という目標設定をしたとします。私の場合、ついついメールを見てしまったり、設計書内の別の項目の記述が気になってしまったりして、思いもよらず5分後にはもうドラフト版を書き上げる事を忘れてしまっていた、なんて事があります。
この対策として、目標設定したら5分後にバイブやアラームをセットします。すると脇道に外れても5分後には我に返り、本来やるべきことに再度集中できます。もしメールや別の項目の記述の修正の方が優先度が高いタスクなら、次の5分で目標の方向性を軌道修正すればいいのです。
理由2:絵に描いた餅しないためには短期の目標を繰り返し設定して経験を積む
5分後の目標設定と達成を繰り返すにつれて、設定された目標から脱線した行動をしなくなります。
理由はシンプルに、繰り返し実践する事で、思考と行動が矯正されるからです。
繰り返し実践するために、設定期間は1日や10分ではなく、5分が良い。5分より短いとさすがにやりすぎかな、というのがやってみた私の実感です。
理由3:主体的に自分の行動を選択していくことに繋がり、集中力も高まる
仕事中でもプライベートでも、無意識のうちに時間を過ごしていては決して成功することはありません。より主体的に自分の行動を選択していく事が大切です。
目の前の5分に集中できるため、「ちょっとテレビ」とか「ちょっと休憩」と言ったダラダラした時間がなくなります。
ですから休憩さえも計画的・効率的に取れるようになります。5分ごとに設定することで、集中力が高まって、生産性が向上します。
もちろん目標設定の訓練にもなります。今すぐ3年後の目標を立てろと言われても難しいですが、5分後の目標は今すぐ立てることができ、効果も実感できるはずです。
目標とする期間を徐々に延ばす方法
慣れてきたら、少し長い期間の目標設定に挑戦します。
・午前中にすべきこと
→今日中にすべきこと
→今週中にすべきこと
このように、徐々に期間を伸ばして目標設定します。単純に時間を伸ばすのではなく、5分ごとの目標設定も続けましょう。やり方は次項に示す例を参考にしてください。
エンジニアの目標設定の例
最後に、目標設定の具体的な例を2つ挙げます。エンジニアが出社したして直ぐにその日の目標設定をする例と、一週間の目標設定をする例を示します。
まずは1日の目標設定の例:目標 – 単体テスト完了
- ①出社したらまず最初の5分で今日1日のスケジュールを確認
- ②次の5分で一番大切なタスクが何か選別し、今日の目標として設定する
(例:単体テストを今日中に終わらせる) - ③次の5分で目標達成に必要なスケジュールを見直し
(例:目標達成に必要な時間を作るために優先度の低い打合わせはリスケする) - ④次の5分で午前中の目標を設定する
(例:今日中にテストを完了するために午前中にテストケース作成を終える) - ⑤次の5分で午前中の目標をさらに細分化する
(例:テストケースを正常系・異常系に分け、正常系1時間、異常系2時間で作成)
1週間の目標設定の例:目標 – 結合テスト完了
- ①月曜日の朝に出社したら、まず5分で今週のスケジュールをざっと確認
- ②次の5分で今週一番大切なタスクが何か選別し、今週の目標として設定する
(例:結合テストを今週中に終わらせる) - ③次の5分で目標達成に必要なスケジュールを見直し
(例:テストを完了するために必要な関係者との打ち合わせやレビューを追加) - ④次の5分で週前半の目標を設定する
(例:テストを完了するために週前半に環境構築など事前準備を終える) - ⑤次の5分で週前半の目標をさらに細分化する
(例:事前準備を環境構築とデータ準備に分け、それぞれ1日で行う)
今回は以上です。目標はぜひ繰り返し・繰り返し設定&達成してください。やればやるほど上達して、有効な目標が立てられるようになります。小さな成功を積み重ねるイメージを大切に!
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