SIer転職|未経験からSEになりたい時のガイド|独学はNGです
- IT業界をざっくり解説します
- SIerで働くならテクノロジーに詳しい必要はない
- 転職活動を成功させるための3STEP
この記事を書いている私はIT業界歴14年の金融エンジニア。インフラエンジニアとアプリケーションエンジニアを経て管理職になり、年収はおよそ1,000万円ほどです。
若いうちに自分が陥った失敗や、業界に長くいたことで判ったことなどが、これからIT業界を志望する方のお役に立てばと思い記事にしました。
IT業界をざっくり解説します
IT業界は広いです。業界内でも企業によってやってることが全然違うので、IT業界を3つの視点で切って、ざっくり解説しておきます。
[ざっくり3つの視点で分類]
- テクノロジー
- ビジネス
- システム構築&保守
テクノロジーに強みのある企業
たとえばクラウドに強みを持つアマゾンやGoogle、ネットワークに強みを持つNTTやソフトバンクなどですね。
IT未経験でテクノロジー企業を選んでもいいのですが、技術が好きな人に向いた職場になります。クラウドとかAIとかIoTとか聞いてワクワクできる人にオススメです。
ITビジネスに強みのある企業
ITを活用した独自のビジネスに強みを持つ企業です。
今はITの利用が当たり前になっているので、たくさんの企業がありますが体表的な企業は、リクルートやSBIですね。
IT企業というイメージがないかもしれませんが、リクルートはITが無い時代からデータを扱う情報系企業で、現在はオンラインをフル活用するWEB系企業です。
SBIはオンライントレードやオンラインバンキングで金融業界に破壊的イノベーションを起こしています。
なにせ手数料0ですからね。SBIのようなオンライン専業企業ならではの荒技で、対面販売が中心の証券会社は困ってしまうわけですね。つまり彼らはIT技術そのものでなく、ITを賢く使い倒すことに長けて、他を圧倒しているわけです。
システム構築&保守に強みのある企業
システム開発に強みを持つ企業のことです。
代表的企業はアクセンチュア、NTTデータ、野村総合研究所の3社ですね。製造業や金融業などの企業から依頼を受けて、システム開発するお仕事です。
強みは技術力でもビジネスでもありません。建築業のように、決められた期日までに決められたものをしっかり作り上げるためのプロジェクト管理の能力が求められます。何より、きっちりしっかり仕事をすることが大切なんですよね。
新卒の場合、内定から入社までの間に簿記三級と情報処理技術者試験の合格を求められるケースがあります。
職業もさまざまあります
つづいて職業についてもざっくりみていきます。
IT業界=プログラミングではないですよ
IT業界といっても様々な職業があります。大きく分けると、他の業種でもある職業のIT特化版と、IT業界ならではの職業の2種類です。
[他の業種にあるもの]
- 営業
- エンジニア
- デザイナー
- マーケター
- コンサルタント
ITに特化しているので、職種はWEBマーケター・ITコンサルタント・システムエンジニアと言った具合ですね。
どの仕事をする場合でもマーケター・コンサルタント・エンジニアとしてのスキルが重要であって、ITそのものは本質ではありません。
[他の業種にないもの]
- プログラマ
- データサイエンティスト
プログラマ
IT業界といえばプログラマのイメージですが、業界全体で見ればその多くが賃金の安い海外に委託されています。
プログラミングそのものは特別なスキルじゃないので、安いところでやるのが合理的なんですよね。
もしプログラマになりたいのなら、WEB系企業に就職すべきです。WEB系企業なら、まだプログラミングの仕事がありますので。ただしプログラミング自体にはそんなに付加価値はないので、低賃金の人たちに負けない何かをもたないとキツイです。
データサイエンティスト
今注目のデータサイエンティストは、ITの進化と共に生まれた新しい職業です。
今後もデータの重要性はどんどん高まっていくため、将来性大の職業といえます。データサイエンティストになるには統計学などの基礎学習が必要です。
SIerで働くならテクノロジーに詳しい必要はない
IT業界に転職するにはITに詳しくないとダメと思われるかもしれませんが、そんなことはないですよ。
独学はNGでした
SI(ITコンサルやシステム構築)の場合、独学で学んだITはほぼ役に立たないと思っていいです。例えば独学でPythonやGo言語を学んでも、使う機会はないはず。
自分で手を動かしていると、どうしてもエディタはこれ、言語はこれがいいと好みが出てくると思います。
私も大学は情報系だったので、自分の育ててきたプログラミング環境に愛着がありました。しかしITコンサルやシステム構築の世界に飛び込んだとき、そういうこだわりが全く通用せず、仕事がしにくいなぁと感じたんですよね。
仕事の本質が人の管理だったり、物事の道筋を整理して、関係者間で合意形成を図ることなんですよね。
ですから会社ごとにルールがあって、多少使いづらくてもそれをみんなで使いましょうという割り切りがあります。みんな自由に使い出すと管理しにくいですからね。
SIはテクノロジーよりも人に魅力がある
技術よりも人間力や管理能力で勝負している世界ですからね。新人で会社に入ってみると、先輩や上司は自分よりもITに詳しい人はいませんでしたが、人間的には素晴らしい人ばかりでした。
技術用語ばかり使う人とか、やたらマウントをとる人とか全くいなくて。少なくても新卒は人柄で選んでいるのだなと思いましたね。チームプレイ重視なわけです。
ITは仕事と割り切って、プライベートはパソコンよりも友達を誘って運動したり遊びに行ったりするようなタイプの人の方が向いています。
ですからIT業界に入るなら未経験で色がついていない人の方が、その会社独自のやり方に馴染みやすくて良いと思っています!
転職活動を成功させるための3STEP
ではどのようにIT業界に潜り込むか、3つのSTEPで解説します。
- STEP1;転職理由の深堀り
- STEP2:業界研究
- STEP3:企業研究
STEP1:転職理由の深堀り
転職したいということは、給料なり労働環境なりに現状満足できないものがあるのではないでしょうか?転職する時は理由が2つ必要だと思います。
[本音と建前はしっかり考えるべき]
- 本音:自分は転職によって何を達成したいのか
- 建前:面接官に説明するための志望動機
例えば嫌いな上司がいるとか、給料が上がらないというのが本音の部分。一つとは限らないと思いますので全部挙げてみて優先度順に並べてみましょう。転職によってTOP3とかTOP5が解消するような転職先を見つけるのがゴールになりますね。
ただ面接の場で「上司が嫌いです」とか「今の会社の嫌なところTOP10」とか言うわけにもいかないので、大きく1〜3個の志望動機が必要になります。
例え本音が後ろ向きの動機でも、建前は前向きな理由を考えなくてはならないですね。幸い、IT業界は将来性のかたまりなので、わりと前向きな説明がしやすいと思います。
STEP2:業界研究
IT業界未経験ならば、転職後にギャップを感じて失敗しないように業界研究をしっかりとしておく必要があります。
IT業界と一口に言ってもWEB系かSIerかなど立ち位置によって仕事の進め方や文化も様々ですので、まずはよく調べて仕事を理解しておいた方がよいです。
|業界研究にお役立て下さい
IT業界地図(大きい地図)
SI業界地図(小さい地図)
エンジニアだけでなく、コンサルタントを志望する方にも有用です。
STEP3:企業研究
IT業界には個別企業が星の数ほどありますから、優先度を付けて企業研究すべきです。
以下の記事では、IT企業を年収・売上・社員評価でランキングにしています。
優先度を付けて研究するには、「年収順」とか、「社員評価順」というように軸が必要ですので活用してください。
また「IoT」や「AI」など、テーマ別でも企業をランキングにしていますので、まずは自分の興味のあるジャンルを見つけて、その中から企業研究するのがオススメです。
【優良企業に就職・転職したい人向け】
今回は以上です。IT転職の際の参考になりましたら幸いです。
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