IT業界での失敗談 | 私の失敗をあなたの糧にして下さい【残念な経験談】
今回は自己紹介の記事です。ただし普通のエンジニアが自己紹介をしても誰も興味ないと思いますので、私のIT業界での失敗談を自己紹介の代わりに紹介します。
IT業界で働くと様々な失敗を経験しますが、今思えば経験しなくてよかった失敗も多いです。特に自分自身のキャリアに関わる失敗は、実際に大きな痛手になりました。
こうした失敗しなくていい無駄な失敗をピックアップして、「今だったらこう対処した」という、失敗の回避方法もご紹介します。私のダメな経験をあなたのキャリアの糧にして下さい。
■自己紹介
簡単に私のキャリアの背景を述べておきます。
・大学では情報学科、大学院ではコンピュータサイエンスを専攻
・就職してIT業界に12年間従事
– インフラエンジニアとして6年のキャリア
– アプリケーションエンジニアとしても6年のキャリア
大学時代からIT分野を選び、現在は金融業界でアプリケーションエンジニアとして年収1,000万円ちょっと稼いでいます。
それなりに稼いでいるとはいえ、エンジニアとしてのキャリアは決して順風満帆ではなく、失敗、また失敗の連続です。この経験談が少しでも皆様のお役にたてますと幸いです。
本記事で反省する、私の失敗一覧
1.就職活動での失敗談
大学院でコンピュータサイエンスを専攻し、プログラミングばかりしていた私は、ハッカー気質の学生でした。当時は何の迷いもなくIT業界への就職を希望しましたが、そもそもIT業界について真剣に調べていたわけではありませんでした。
失敗1:適正の無い仕事に就いて、激しくミスマッチを起こす
地方の大学だったこともあり田舎者でビジネスに疎く、IT業界についてもなんとなく知っているような気になり、ちゃんとビジネスを理解せずに就職活動をした結果、全く適正のない会社に入社してしまったのです。
当時、プログラミングスキルや論理的思考力には自信があり自分の強みであると感じていました。研究・開発やWEB系の会社の方が適正があったと思うのですが、就職に際して欲が出ました。
アルゴリズムトレードなどの金融システムに興味があり、どうせ働くなら給料が高い方が良いと考え、金融業界・国内大手企業に就職し、金融エンジニアとしてキャリアをスタートさせたのです。
しかし金融業界大手は、IT系の職種であっても常識と社会性が重視される典型的な『サラリーマン』の世界。プログラミングスキルばかり磨いて、ハッカー気質な私にとっては全く相容れない業界だったのです。なぜ採用されたか不思議なものですが、こうして私の社会人生活は最初から大きな壁にぶつかるのでした。
この失敗が起きた原因
就職活動を行う上で、「自己分析をしろ」というのはよく言われることで、私自身はあまり好きな言葉ではないのですが、とても重要です。
そして私自身はすっかりやったつもりになっていたのですが、入社してから適正の無さに気づき、全然自己分析ができてなかったと大いに反省しました。
この失敗の回避策
特に大学生・大学院生ともなると卒論や修論が忙しく、就職活動ばかりやってられないと私自身感じていました。
しかし就職活動は卒論・修論以上に人生を左右しますから、それらを後回しにしてでも後悔のないよう全力で行うべきでした。
そして自分一人で考えたことは勘違いも多いので、自己分析や会社選びの際には他人の意見をもっと真摯に聞くべきでした。
学生生活に終わりを告げて最初に就職する会社は、誰にとってもその人の人生に大きな影響を与えると思います。
ですから就職活動は誰しも丁寧にしっかりと進めるべきです。
ちなみにこの失敗で壁にぶつかった新人の私が取った行動は、「根性で切り抜ける」。
適正がないと悟りながらも、諦めることなく業務に邁進することにしたのです。
2.新人時代の失敗談
新人時代の年収は350万円ほど。新人の頃からそれなりに残業をしていたので、当時の水準としては同世代に比べて少しだけ給料を多く貰っていたと思います。私は就職後すぐに新たな失敗をしてしまいます。
失敗2:研修の手を抜いて信頼を損なう
当時、金融大手企業にエンジニアとして就職する学生は、経済学部や経営学部出身者も多く、プログラミングを一切勉強してこなかった人がとても多かったのです。
新人研修ではエンジニアとして基本的なプログラミングスキルを学ぶのですが、研修内容が大学時代に専門分野としてやってきたことの繰り返しだった私にはつまらないものでした。
そんな日々を数ヶ月過ごしているうちに、すっかり舐めてしまって、遅刻したり研修態度がとても悪くなってしまいました。
研修とはいえ業務の一環。私の研修態度の悪さが研修会社から自社に報告が上がっていて、すっかり社内で上司の信用を損ねてしまいました。
この失敗が起きた原因と回避策
社会人としての自覚が足りなかったのは言うまでもありません。
特に私のようにいい加減な学生生活を送っていた人は、その延長線上で新人研修を受けてはダメですね。
本当にレベルの低い話ですが、当たり前のことを当たり前やる、その積み重ねが社会人として大切だなと思います。
失敗3:上司と他部署の板挟みになって途方に暮れる
ようやく現場で仕事を始めた頃のことです。
とある製品の性能要件の見直しが必要となり、私が担当になりました。直属の上司はよく丸投げする人で、新人だった私も仕事を丸投げされ、何とか自力で仕事を前に進めようと考えていました。
インフラエンジニアとしてその製品に関わったのですが、経験不足のため他部署のアプリケーションエンジニアの先輩からの要望通りに性能を見直すことができませんでした。
その事を何度も直属の上司に相談したのですが、忙しいからまた今度といった風で全く相手にしてもらえず。
ひたすら板挟みになって怒られ、メンタルはガタガタに。社会人生活の中でも指折りに辛かった思い出です。
この失敗が起きた原因と回避策
プログラミングが好きでエンジニアになった人にとって最も困難な事項は、社会人になるとコミュニケーション能力を最重要視される事ではないでしょうか。
こうした失敗も、コミュニケーション能力の高い人にとっては大した問題にならず、自分のできないことは先輩や上司にポンとタスクを渡せてしまうと思います。
学生の頃からコミュニケーション能力を軽視しないことが大切です。エンジニアでさえ、プログラミングスキルで解決できる問題は、実社会ではとても少ないのです。
3.職種転向時の失敗談
職種転向時の年収は700万円ほど。インフラエンジニアとして6年間社会に揉まれ、メンタルも強くなってきた頃、アプリケーションエンジニアに転向しました。
失敗4:全く知見のない別の職種に転向する
転向理由は、6年間仕事をしてきてインフラエンジニアよりもアプリケーションエンジニアの仕事内容の方が面白そうだと感じたからです。
しかし今思えば、プログラミングができると言う以外にアプリケーションエンジニアの仕事を全く理解していませんでした。
転向後しばらくは慣れない組織と慣れない業務のため全く仕事が手がつかず、全く成果を上げることができませんでした。
この失敗が起きた原因と回避策
まず誤解がありました。
重要プロジェクトでリーダーを任される人は、「将来リーダーができそう」な人が任されるのではなく、「まるでリーダーのように働いている」から任されるのです。
同様に「まるで課長のように働いている」人が課長になり、「まるで部長のように働いている」人が部長になります。
職種転向もこれと同様で、事前にきちんとスキルアップして働ける状態にしておかないと、仕事にならないのです。
事前あるいは直後でもいいので、しっかりと働き方のイメージができる状態まで業務の概要を理解します。
また外部から来た視点を活かして、現場の課題を1つ解決するのも有効です。
新しい組織・新しい職種にコミットするという認識があまりに甘すぎました。
4.中堅時代の失敗談
次はエンジニア歴も10年を超え、すっかり中堅となり、年収は1,000万円に到達。そんな中での失敗談です。
失敗6:重要システムを担当し、自分をイケてるエンジニアと勘違い
前職のインフラエンジニア時代からずっと社内の重要システムを担当してきたため、荒けずりながらも自分はイケてるエンジニアだという勘違いがありました。
実際は何をするかが大切で、重要システムを担当しているから仕事ができるわけではないんですけど、とんだ勘違いでしたね。
重要システムについて知識はあるものの、マネジメント能力が不足し、評価が上がらない自体になりました。
この失敗が起きた原因と回避策
会社には様々な部署に優秀なエンジニアがたくさんいます。どのチームにも最低一人は優秀な人材を配置しているものです。
でも年功序列の国内SIerで働いていると、そう言ったことが見えにくく、自分の都合の良いように解釈してしまって自分の立ち位置をきちんと見定められていなかったことが原因です。
自分の立ち位置がわかっていないと必要なスキルアップも行えず、成長の機会を逃してしまいますから、常に周りの人々や他部署の業務にも関心を持つようにしたいですね。
業務を通じてどのような成長をしなくてはならないのか、見据えた上で仕事に取り掛かるべきです。
今回は以上です。少しでもお役に立てると幸いです!
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