フォトリーディング | 本の内容を記憶する方法【独学は簡単です】
フォトリーディングに興味のある人「手早くいっぱい読書がしたい。フォトリーディングって効果があるのかな?それからどうやってやるの?」
こんな疑問に答えます。
ちなみに私のフォトリーディング歴は2年、最初はネットの記事で興味をもち、2時間の集中セミナーに参加し、さらに数冊のフォトリーディングに関する本を読んで習得しました。
習得後は2年間で数百冊の本と、フライヤーで1,000冊分の記事をフォトリーディングしました。そうした私の実践経験も踏まえてやり方を解説します。
<本の要約サイト、フライヤー(有料サービス)>
本記事の内容
- ①フォトリーディングとは
- ②フォトリーディングの効果
- ③フォトリーディングのやり方
①フォトリーディングとは
文字として読むのではなく、画像として観る
フォトリーディングとは、本を字を追って読むのではなく、ページ全体を画像として観ることで、内容を記憶にしっかり残すという読書技術です。
普通に文字を追って読んでも、人の脳内では短期記憶にしかならないので、しばらくすると普通は内容を忘れてしまいます。
一方、景色を見るように、周辺視野を使ってページ全体を画像として捉えると、脳内では長期記憶になりやすいのです。
似たような具体例を挙げると、人の顔は出てくるのに、名前が思い出せないということはありませんか?
それは、文字と画像を記憶する時の脳の動きの違いによって、文字よりも画像の方が長期に記憶しやすいために起こることです。
フォトリーディングはこれを利用して、本を画像として記憶します。
フォトリーディングの著名講師によるセミナーに参加するには、10万円以上もかかる
私も2年前にフォトリーディングのセミナーに参加しましたが、セミナーを検索すると10万円以上もする高額なものが多いです。
フォトリーディングで人生が変わったとか、参考書をフォトリーディングすれば資格が片手間で取れるとか、言葉巧みに営業しています。
効果については本来の目的にそぐわないもの(読書の質の向上よりも参加者が満足感を得ることに重点が置かれているセールス)もあり、セミナーは費用対効果が悪いのでおすすめしません。
10万円以上払ったからといって、ネットで調べて本を数冊読んで理解するよりも劇的な効果は見込めないでしょう。
②フォトリーディングの効果
短時間で本の内容がわかる
大切なのは、読む時間が短くなると言うよりも短時間で本の内容を理解できるという点です。
本を読むための目的を定め、その目的を達成するための時間や、得たい情報の詳細度を決めた上で、フォトリーディングを始めます。
読書素材の全体像を掴んだ上で、知りたい情報がある場所にアクセスするため、情報をピンポイントで取り出すことができるのです。
業務効率もアップ
会社員であれば、決算書、経営計画書、業務報告書など常に資料に囲まれている人も少なくないでしょう。普通に読めばすごく時間がかかってしまってしまう資料も、フォトリーディングなら短時間で読むことができるため、読むことも苦になりません。
フォトリーディングしておけば、急ぎの仕事が発生したときに、情報を探し出す手間がかからなくなります。会社に勤めていると、急な会議に参加しないといけないこともあるでしょう。そのときも会議に必要な資料をフォトリーディングで頭に入れられるので、短時間で会議への準備が整います。
このように、フォトリーディングを仕事に応用できるようになると、急な仕事への対応もスムーズになり、時間がなくても結果を出せる仕事ができるようになります。
フォトリーディングで効果を得るためのコツ:
- 本を読む目的を書いてから本を読み始める
- 全体(目的)を意識しつつ部分(各ページ)へ意識をシフトする
- 感情を込めず、情報をコピーするイメージで行う
③効果的なフォトリーディングのやり方
フォトリーディング手順 もくじ
効果的にフォトリーディングを行うには、次の手順を踏みます。
- (1)準備
- (2)予習
- (3)フォトリーディング
- (4)復習
- (5)理解
(1)準備
- 読む目的を明確にする
読む目的を明確にする
本を読む目的を明確に立てることで、脳が効率良く働くようになり、真剣な気持ちで本に臨めるようになります。
目的を明確化するために、自分に次のような問いかけをします。
- その本を読んだ結果、最終的にどうなりたいと望んでいるのか?
- その本は自分にとって、どのくらい重要か?」
- その本はどのくらい詳しく理解する必要があるのか?
- 目的を達成するために、今 どれくらいの時間をその本にかけたいか?
これらの問いかけをすることで、本を読む目的を明確にします。
(2)予習の方法
フォトリーディングに限った話ではありませんが、リーディングは事前の予習をすると一層効果的です。そのやり方を解説します。
- 本をざっと見渡す
- 目的に沿った価値があるか判断する
- 読み進めるかどうかを決定する
■文書をざっと見渡すf
タイトル、サブタイトル、表紙、裏表紙を見ます。次に、目次や索引を見て、全体をパラパラとめくっていきます。
そうすることで本の内容の全体像を把握でき、どのように読み進めれば良いかが分かります。
内容の全体像を把握することにより、「フォトリーディング」で脳に送り込んだ情報が整理されやすくなります。
また、整理されることで情報が長い間、記憶に残りやすくなります。
このステップはあくまで「ざっと」やる程度にとどめ、時間をかけて文章を読み込んではいけません。そうするとフォトリーディングの効果が弱まってしまうからです。
■目的に沿った価値があるか判断
本をざっと見まわした結果、「準備」で立てた目的に沿ったものかを見極めます。
■読み進めるかどうかを決定する
今フォトリーディングしようとしている本は、本当に読み進むべきなのかどうかを判断します。
目的にあっているか、興味を引く内容か、信頼に足る品質の本か、などの観点から読むに値するのかを判断します。
目的にあっていなくも本が気に入った場合は、目的自体を再設定するのもアリです。
(3)フォトリーディングの方法
いよいよフォトリーディングを開始します。
- 集中力を高める
- フォトリーディングを始める
■集中力を高める
多量な情報をインプットする前に、肩の力を抜いて深呼吸。リラックスした状態に体を整えます。
次に暗示。フォトリーディングの効果をイメージします。必要な情報は本から脳内にコピーされるのだと暗示します。
前向きな思考になることで、フォトリーディングで文書をの情報を脳に送り込みやすくなるのです。
■フォトリーディングを始める
後頭部のさらに後ろあたりから本の中心を見るようなイメージで、ページ全体を俯瞰して写真のように捉えます。
次に呼吸を深くし、一定の呼吸ペースを保ちつつ,リズム良く本のページをめくっていきます。
めくる際には、心の中は常にポジティブな状態が保たれるように意識してください。
「リラックス」という言葉を繰り返し心の中で唱えるのもいいでしょう。
(4)復習の方法
- 全体を見渡す
- キーワードを考える
- 知りたいことを質問形式で書き出す
■全体を見渡す
予習の時と同じように、文書をざっと見渡します。タイトル、サブタイトル、表紙、裏表紙、目次や索引、最初のページや結末部分を見直します。
本の中の太字や斜体になっている部分、図表やグラフなども確認します。このように読み終わった後に本の全体像を再度確認すると、読んだ内容を頭の中で整理することができるのです。
■キーワードを考える
キーワードは、強調されながら何度も使われている言葉で、著者のメッセージを強く伝える言葉です。リーディングを通じて、キーワードがなんだったのかを考えましょう。
■知りたいことを質問形式で書き出す
キーワードを軸にして、自分の知りたいことを著者に向けて質問形式で書き出します。
なぜ質問形式かというと、フォトリーディングで自分が理解した範囲に止まらず、本来「知りたいこと」という視点に立ち返って考えることができることに加えて、
質問形式にすると次は答えをまとめたくなるという心理を活用したテクニックによって、理解を深めることができるのです。
質問がまとまったら、それを用いて「理解」のフェーズに移ります。
(5)理解
- まずは休息
- 質問から今回の読書の本質を絞り込む
- 深堀りしたリーディングを行い、最優先で学習すべき内容に対する理解を深化
- マインドマップを作る
- マインドマップ・リーディングで全体の理解を深化
■まずは休憩
10~20分は本から離れます。これは、本から脳内に取り込まれた情報が、無意識のうちに整理されるために必要な休憩時間です。
■質問から今回の読書の本質を絞り込む
まず、復習の際に作成した質問を見返してみます。すると、本の内容について具体的に知りたいことがあれこれと浮かんできます。
例えばフォトリーディングに関する本であれば、「フォトリーディングを開始する前の準備について知りたい」とか、「復習はどうやってすればいいのか」といったことです。
様々な質問が頭をよぎりますが、最も必要なことに質問を絞り込みます。いきなり知りたいことを全て把握しようとするのではなく、最優先事項を絞りに絞ることが大切です。
■深堀りしたリーディングを行い、最優先で学習すべき内容に対する理解を深化
質問の中から最優先事項を絞り込んだら、それを意識しつつ、もう一度リーディングします。今回は初めからではなく、興味のある項目をパラパラとめくる感じでリーディングをします。
途中で直感的に気になる箇所を見つけたら、深堀りして読み込んでいきます。この作業で最優先事項に対する本の理解度がグッと上がるのです。
■マインドマップを作る
ここまでに整理したキーワードと最優先事項をもとにマインドマップを作ります。これによって最優先事項から派生する構造を表現し、脳内で情報を整理することができます。手書きで十分ですが、パソコンで作るならXMindがオススメです。
XMind (Windows/Mac)
■マインドマップ・リーディング
最後はマインドマップ・リーディングです。マインドマップに基づいて、最初から最後まで高速でリーディングします。これにより最優先事項の「1点の理解」から、マインドマップを中心とした「面の理解」にレベルアップすることができます。
マインドマップリーディングによって全体の理解を深めることができたら、一連のフォトリーディングは終了です。お疲れ様でした!
最後に
如何でしたか?実戦してみていただけると幸いです。同じ読書でも、1年に読める読書の量、理解できる情報量が格段に増えるはずです。
なお、全ての本でマインドマップリーディングまでやる必要はないでしょう。
バイブルにしたい書物や丁寧に理解したい本に対してはやるべきですが、手順の通り索引や中身を見てちょっと違うな、と思えばやめていいですし、最優先事項まで理解できればよしとするのもアリです。
フォトリーディングのやり方も様々ありますので、自分にしっくりくるやり方にアレンジしてください。
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