ヱヴァンゲリヲン新劇場版/序破Q:||がつまらない3つの理由【宇部新川駅も出てくる】

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本記事ではヱヴァンゲリヲン新劇場版/序破Qがつまらない3つの理由について述べます。本来大好きな作品ですが、ファンの方は辛口御容赦ください。

本記事の内容

:||について追記します(2021年3月12日)

:||を見てきました。全体を通してエヴァンゲリオンを作品として完成させたという意味ですごく良かったと思いますが、タイトルに沿った内容を2つほど追記します(以下①、②)。

①ゲンドウとユイは最期までリアリティの無い人柄だった

本作では、今までよりも手厚くゲンドウの心の内が描かれています。

しかし、シンジがレイ・アスカ・マリに囲まれてウハウハな状況なのに対して、ゲンドウは最期まで執拗に消えたユイだけにこだわるのはなぜでしょうか?

ゲンドウの、「ユイ、ユイ、ユイ!ここにいるのは全部レイか・・・」という感じのセリフがありました。
ゲンドウは庵野監督自身の仕事に対する姿勢を実体化していて、綾波は自ら作ってきた作品やネタを実体化したもの、ユイは未踏の本来作りたい理想の作品を実体化したものと考えれば、なるほどと思います。つまりユイという人に一途なのではなく、庵野監督(ゲンドウ)は理想の作品づくり(ユイ)に一途なのです。

本作で成長するシンジの姿は、庵野監督自身の分身なのでリアリティがありますが、ゲンドウ(仕事中の庵野監督)とユイ(理想)はメタファーを実体化したのがミエミエで、最期まで人間性の表現は、リアリティに欠けていたのではないでしょうか。

②終劇時、宇部新川駅(=リアル)に戻ったのはウソ

シンジ(庵野監督)は、自身の地元である山口県宇部市の宇部新川駅(リアル)に戻って終劇となりました。

駅はリアルでも、キャラがイマジナリーの世界よりもイケメン(シンジ)と美女(マリ)になるとか、リアリティがないです。

キャラを本編よりも良く描くって・・・どんだけファンタジー笑。

世の中そんなに甘くありません。甘くない現実をリアルに表現すると旧劇の最終シーンになっちゃうから、ゆるふわ表現にしたのだと思います。

» 旧劇はこちらでご覧いただけます – Air/まごころを、君に

つまり今回は、みんなに優しいゆとり仕様でした。

このシーンを本当にリアルに描写するなら、庵野監督本人と、奥さんの背中でも、うまく演出して出せば良いのでは?と思います。

そこまでしなかった別の理由を考えると、庵野監督はエヴァを卒業しても、リアル(=監督)という名のファンタジーで行き続けるよ!というメッセージとも取れ、新しい作品(シンウルトラマン)への意気込みかなと思います。

いずれにせよ、リアルっぽい演出を最大限した一方、ファンタジーの世界から出る気は無いことを表しています。真にリアルにしないのであって、騙されてはいけません。

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出典:evangelion.co.jp 

 
Youtubeほかのメディアで、ヱヴァンゲリヲン新劇場版 序・破・Qが無料開放されました。

私もこの3部作を観ましたが、実のところつまらないと感じた方も多いのではないでしょうか?

本記事では、エンジニア目線でヱヴァンゲリヲン新劇場版/序破Qをレビューし、つまらないと感じる3つの理由について述べます。

つまらない理由① シンプルじゃない

エヴァンゲリオンシリーズには、多くの専門用語が出てきます。有名なセリフから。

パターン青 使徒です

「青」と「使徒」、同じ意味の言葉を2つ言う必要ありますかね?
私がこのシステムの運用設計者なら、青色背景に「使徒」の文字を出し、報告方法はシンプルに「パターン 使徒です」です。

理由はそっちの方がシンプルだから。
 シンプルだから、オペレータが青の意味を間違えるリスクがない
 シンプルだから、非常事態であろうこの報告を1秒くらい早くできる

つまり聞こえはかっこいいかもしれないけど、運用設計が甘い。

用語が不必要に難しい

Mac製品とエヴァンゲリオンを比べて観てみるのも面白いです。

Mac製品のネーミングは、すぐ頭にその製品がイメージできるように、直感的な名前が付けられています。例えば、(ノートPCを本にたとえて)Mac Book、(サブディスプレイを車にたとえて)サイドカーなどです。

一方でQの冒頭に出てくる用語を例に挙げると、ポッド・ツー・ダッシュS1CシフトMコード4A・・・いずれも直感とは程遠いもので、不必要に名前が難しいのです。

会話で使う日本語がシンプルで直感的なものでないと、オペレータの操作ミスやリーダーの判断ミスを誘発します。

エヴァンゲリオンの世界では多くの天才・秀才が登場するため問題なく運用できているという設定なのかもしれませんが、主人公をはじめそうでない人も多いですし、末端のシステム運用者まで賢いとは思えません。

聴きなれない専門用語の連発もなんとなくかっこ良く聞こえるかもしれないが、専門用語の連発も運用設計として考えたとき、作りが甘い。

つまらない理由② ロジカルじゃない

専門用語については謎というより意味不明です。前述の「コード4A」を例に考えます。

例えば、コード1A〜3Aや同じくB・C系列のコードの解説書が画面にチラッとでも映ったり、4Aの他にもう1つ(例:1C)のコードが出てきて他のコードも推察可能だとすればロジカルと言えます。

別の視点で、Qのゼーレにゲンドウ・冬月・カヲル・アヤナミレイの4人しか登場しないのも、ロジカルでない描写と言えます。

運用者が描かれていないばかりか気配もない組織で、リアリティがありません。

つまらない理由③ よって時代に合わない

以上の通り、「エヴァは謎が多い作品」として知られていますが、その謎の実は直感的でない言葉を使っていたり、ロジカルじゃない展開であったり稚拙な謎だなあと思ってしまいます。

1995年当時は気にならなかったことが25年も経つと、色々気になってしまいますね。

細かく詰められた設定は、進撃の巨人のほうが素晴らしい

「進撃の巨人」も謎が多い作品ですが、進撃の巨人の謎は作中の出来事を時系列に沿って理解していくことで解けるようになっており、エヴァンゲリオンと比べて非常にシンプルでロジカルな作品設定になっていると思います。

進撃の巨人を観てしまうと、謎の設計がイマイチだなぁと思ってしまいますね。
(エヴァンゲリオンは精神世界中心の作品なので、本来謎はオマケなのかもしれませんが)

進撃の巨人の方が後発ですし、きっと大いにエヴァンゲリオンにもインスパイアされていると思いますが、その分多く考えられ、作品の深みが増しているように思いますね。

主人公は未だに14歳

TVアニメ版公開当初は私と同世代だった主人公(碇シンジ)も、時の流れに沿って歳をとっているにも関わらず「エヴァの呪縛」によって幼いまま、精神も少年のままのようです。

当時は碇シンジくんの気持ちがよくわかったのですが、今の自分とはメンタルにギャップができてしまって、今さら中二病みたいな主人公に対して感情移入できなくなってしまいましたね。

同世代のお子さんがいる人はいいかもしれないです。

戦争が無人化した現代

現実の世界では兵器はすっかり無人化しドローンの時代に。一方でエヴァンゲリオンはマギのようなAIがあるにもかかわらず有人の戦艦で戦闘するのはなぜ?と思ってしまいます。

新型コロナで新作の公開延期

新型コロナの影響で、四部作の最終(「シン・エヴァンゲリオン劇場版」)の公開が延期になりました。公開予定日は現在のところ未定です。

元も子もないことですが、映画というコンテンツも時代に合わなくなってしまったかもしれません。

評論家の岡田斗司夫さんが言っていましたが、もう劇場公開ではなくNetflixで公開でもいいんじゃないですかね。

今回は以上です。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版/序破Qがつまらない3つの理由について述べました。

今回はあえて面白さではなく、つまらないポイントにフォーカスして記事にしましたが、不快に思われたファンの方がいらっしゃいましたらお詫びいたします。

何かの参考になりましたら幸いです。